浄土宗 魚籃寺

(ぎょらんじ)

魚籃寺について

当山は浄土宗「三田山 水月院 魚籃寺」と申します。
魚籃寺という寺号はご本尊としてお祀りしてある「魚籃観世音菩薩」の御名に因んで名付けられたものです。寺の前の坂は魚籃坂と申します。当寺が坂の中途にあるので名付けられました。
また、江戸三十三観音札所の第二十五番目に位置しており、多数の方々のご参詣がございます。

当山の開山称譽上人の師僧にあたる法譽上人は御尊像を豊前(大分県)の中津に魚籃院を建て奉納しておりましたが、御利益を広く世に伝えようと思い立てられ、御尊像を江戸に移し寛永七年(1630年)庚午(かのえうま)の年に江戸の三田の地(浄土宗 願海寺)に小さな庵を作りお祀りいたしました。その後、法譽上人のお弟子の称譽上人が承慶元年(1652年)徳川四代将軍家綱公が将軍になられた年に、現在の地に浄閑寺様がございましたが三ノ輪に移転され、跡地に観音堂を建て三田山魚籃寺を創建し、現在に至っております。

御開帳

魚籃観世音菩薩は秘仏ですので普段は本堂内の御厨子に御安置しており、一年に一度五月の第二土曜日の「大施餓鬼会法要」の時のみ、御開帳しております。一般の方々もご参詣できます。

境内 尊像

六道地蔵尊

三門の横には通りに面して六地蔵さまが安置してございます。道行く人々の心の声をお聞きになり、迷いや苦しみを救いとってくださるお地蔵さまです。

塩地蔵

その昔、高輪の海中から出土したお地蔵様です。願を掛け、その願いが叶ったらお礼にお塩をお供えして感謝御礼いたします。また、人々に代わって災難を受けて下さるお地蔵さまとして信仰されております。

水子地蔵

母親の胎内で流産した胎児や、色々な事情により流れた胎児を救いとって下さるお地蔵様です。

薬師如来

医王として人々の病気を癒し、諸々の苦悩を救う仏様です。

馬頭観世音菩薩

六観音の一尊。「馬頭」という御名から畜生(動物)を救う観音様です。